以前にご紹介した「オルタードテンションの扱い方」における内容とは、コード進行を常に意識しながらソロを構築していく考え方で、逆に「コードが一発」の状況になると機能を果たせません。
そこで今回は「スケール一発弾き」におけるジャズらしいソロを表現する方法のご紹介をします。この一発弾きは「コード一発の状況」だけに限らず、各種様々な「コード進行の中」においても、本格転調が無い限りは活用できる大変便利なものです。要はコード進行を「完全無視」できます。
ポイントとなるのは「3度音程」「クロマチック」「ターゲットノート」の3つです。
スタート地点が「3弦8フレット」で、次は「3弦12フレット」へと、スケールの構成音が1音置きに飛ばされており、⌒でつながる部分の全てが「3度音程」の音幅で並んでいます。
結果としてFM9やBbM7等のコードトーンをアルペジオで弾いた印象にも映りますが、意識としてアルペジオを想定したわけではなく、ただ闇雲にスケール構成音を1音ずつ飛ばしただけです。
⌒が途切れている箇所は「2度音程」の音幅でつながれていますが、ここはシフトチェンジとして左手のボックスポジションを左右に移動させて、そこから再び「3度音程」を弾くイメージです。
まずは「コード一発もの」です。
続いて「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
両音源ともに、先程の4小節のソロフレーズを2回繰り返した8小節です。いずれにせよコード進行は全く意識せずに、ただFメジャースケール(=Dマイナースケール)のみを弾いたフレーズでした。
⌒でつながる部分が「クロマチックスケール」を使用したフレーズになっています。
■1小節目
14フレット(以下F表記)から10Fまで、半音ずつ綺麗にクロマチックが収まっています。
■2小節目
12Fから9Fまでを想定するもフレット数が足りないので、出発点である12Fを再び弾いて対処しています。この手法は「ウォーキングベースで簡単にクロマチックを使う方法」でもご紹介済み。
■3小節目
2小節目と同じく12Fから9Fまでにフレット数が足りませんが、今度は着地点である9Fの隣にある8Fを弾いて対処しています。この手法はスケールやKeyなどを意識せずに半音隣を弾くだけです。
■4小節目
出発点も着地点も同じ9Fのパターン。着地に必ず成功できる単純ながら便利な手法。
因みに、クロマチックの着地点から始まる各小節3-4拍目の部分が「3度音程」のフレーズですが、その3度の音幅をさらに1つ飛ばして「5度音程」でつながる箇所があります。これは「3度」のみを意識しながら弦のスキッピングをして、その結果として無意識に「5度」になるイメージです。
まずは「コード一発もの」です。
次に「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
こちらも先程と同様に、コード進行を考慮せずにFメジャースケール(=Dマイナースケール)だけを意識しながら、そこにクロマチックを加えたパターンです。両音源とも4小節フレーズ×2回です。
譜面で〇が付いている箇所が「ターゲットノート」で、その全ての直前の音符が「〇から半音下」の音程になっています。(例:1つ目の〇がF音→その直前が半音下のE音)
この直前の音符を「アプローチノート」と呼びますが、そのノートはFメジャースケールの構成音を完全に「無視」しています。軸となる「ターゲットノート」をFメジャースケールの構成音の中から選択をして、対する「アプローチノート」は何があろうと常にその半音下の位置とします。
従って「アプローチノート」は、たまたまFメジャースケールの構成音になる場合もあれば、そうはならない場合もあります。しかし、それらについて意識する必要はありません。
演奏の技術面としては、アプローチノートからターゲットノートへは同じ指を使った「スライド」を使用することで、よりスムーズな運指が可能になるかと思います。
「コード一発もの」です。
「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
例のごとく、コード進行は全く意識していません。両音源とも4小節フレーズ×2回です。
⌒が「3度音程」、⌒が「クロマチック」、〇が「ターゲットノート」です。
「コード一発もの」です。
「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
コード進行を意識しない「スケール一発弾き」の概念から、ここまでフレーズを発展できました。
コード進行を考慮せずに使用できる「スケール一発弾き」の各手法は、ジャズに限らずファンクやフュージョン、もしくは意表を突いてロックなど、色々な場面で活用ができます。
※4ビートと同じコード進行です。
3つの手法の「3度音程」「クロマチック」「ターゲットノート」に他にも、通常のペンタトニックやダイアトニックスケール、アルペジオなど、多種多様な組み合わせでフレージングが可能です。
ジャズは「自由な音楽」なので、こんなのもアリ(🐜)じゃないですかね(❗❓)
そこで今回は「スケール一発弾き」におけるジャズらしいソロを表現する方法のご紹介をします。この一発弾きは「コード一発の状況」だけに限らず、各種様々な「コード進行の中」においても、本格転調が無い限りは活用できる大変便利なものです。要はコード進行を「完全無視」できます。
🐢まずはスケール1音飛ばしの「3度音程」
この4小節は、Fメジャースケール(=Dマイナースケール)のみを使用したソロフレーズです。スタート地点が「3弦8フレット」で、次は「3弦12フレット」へと、スケールの構成音が1音置きに飛ばされており、⌒でつながる部分の全てが「3度音程」の音幅で並んでいます。
結果としてFM9やBbM7等のコードトーンをアルペジオで弾いた印象にも映りますが、意識としてアルペジオを想定したわけではなく、ただ闇雲にスケール構成音を1音ずつ飛ばしただけです。
⌒が途切れている箇所は「2度音程」の音幅でつながれていますが、ここはシフトチェンジとして左手のボックスポジションを左右に移動させて、そこから再び「3度音程」を弾くイメージです。
実際のコードに当てはめると
まずは「コード一発もの」です。
続いて「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
両音源ともに、先程の4小節のソロフレーズを2回繰り返した8小節です。いずれにせよコード進行は全く意識せずに、ただFメジャースケール(=Dマイナースケール)のみを弾いたフレーズでした。
🐢次に「クロマチック」を追加
先程の「3度音程」を継承しつつ、今度はそこに「クロマチック」を加えたパターン。(Key=F/Dm)⌒でつながる部分が「クロマチックスケール」を使用したフレーズになっています。
■1小節目
14フレット(以下F表記)から10Fまで、半音ずつ綺麗にクロマチックが収まっています。
■2小節目
12Fから9Fまでを想定するもフレット数が足りないので、出発点である12Fを再び弾いて対処しています。この手法は「ウォーキングベースで簡単にクロマチックを使う方法」でもご紹介済み。
■3小節目
2小節目と同じく12Fから9Fまでにフレット数が足りませんが、今度は着地点である9Fの隣にある8Fを弾いて対処しています。この手法はスケールやKeyなどを意識せずに半音隣を弾くだけです。
■4小節目
出発点も着地点も同じ9Fのパターン。着地に必ず成功できる単純ながら便利な手法。
因みに、クロマチックの着地点から始まる各小節3-4拍目の部分が「3度音程」のフレーズですが、その3度の音幅をさらに1つ飛ばして「5度音程」でつながる箇所があります。これは「3度」のみを意識しながら弦のスキッピングをして、その結果として無意識に「5度」になるイメージです。
実際のコードに当てはめると
まずは「コード一発もの」です。
次に「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
こちらも先程と同様に、コード進行を考慮せずにFメジャースケール(=Dマイナースケール)だけを意識しながら、そこにクロマチックを加えたパターンです。両音源とも4小節フレーズ×2回です。
🐢今度は「ターゲットノート」を設定
「3度音程の手法」に通常のスケール弾き(2度音程)が混合したフレーズに加えて、その要所要所に設置した「ターゲットノート」に対して半音下からアプローチするパターンです。(Key=F/Dm)譜面で〇が付いている箇所が「ターゲットノート」で、その全ての直前の音符が「〇から半音下」の音程になっています。(例:1つ目の〇がF音→その直前が半音下のE音)
この直前の音符を「アプローチノート」と呼びますが、そのノートはFメジャースケールの構成音を完全に「無視」しています。軸となる「ターゲットノート」をFメジャースケールの構成音の中から選択をして、対する「アプローチノート」は何があろうと常にその半音下の位置とします。
従って「アプローチノート」は、たまたまFメジャースケールの構成音になる場合もあれば、そうはならない場合もあります。しかし、それらについて意識する必要はありません。
演奏の技術面としては、アプローチノートからターゲットノートへは同じ指を使った「スライド」を使用することで、よりスムーズな運指が可能になるかと思います。
実際のコードに当てはめると
「コード一発もの」です。
「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
例のごとく、コード進行は全く意識していません。両音源とも4小節フレーズ×2回です。
🐢3つの手法の「複合技」
今回ご紹介した「3つの手法」の全てを織り交ぜた複合的なパターンです。(Key=F/Dm)⌒が「3度音程」、⌒が「クロマチック」、〇が「ターゲットノート」です。
実際のコードに当てはめると
「コード一発もの」です。
「コード進行もの」です。(Key=F/Dm)
コード進行を意識しない「スケール一発弾き」の概念から、ここまでフレーズを発展できました。
🐢この手法は「ジャズ」に限ったことではない
この音源は、今回ご紹介した全てのソロフレーズを「メドレー」にしてつなげた物ですが、伴奏が先程までの「4ビート」ではなく「8ビート」になっていて、16分音符でフレージングしています。コード進行を考慮せずに使用できる「スケール一発弾き」の各手法は、ジャズに限らずファンクやフュージョン、もしくは意表を突いてロックなど、色々な場面で活用ができます。
🐢マイナスワン(カラオケ)
コード一発もの (Key=F/Dm)
コード進行もの (Key=F/Dm)
コード進行もの8ビート (Key=F/Dm)
※4ビートと同じコード進行です。
🐢最後に
今回は「スケール一発で弾くバップフレーズ風ソロの作り方」をご紹介しました。3つの手法の「3度音程」「クロマチック」「ターゲットノート」に他にも、通常のペンタトニックやダイアトニックスケール、アルペジオなど、多種多様な組み合わせでフレージングが可能です。
ジャズは「自由な音楽」なので、こんなのもアリ(🐜)じゃないですかね(❗❓)
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